「イードに入社したらどのようなスキルが身につき、どのようなキャリアを積めるのだろう?」
就活生のそんな疑問にお答えすべく、マネー事業部 部長の大羽隆介さんにお話をうかがいました。2012年にイードに入社した勤務11年目となる大羽さんはプロデューサー(広告営業)からキャリアをスタート、さまざまなメディアやサービスを担当し、現在はWebメディア「マネーの達人」の運営を担っています。
今回は、これまでのそのキャリアの中で得た3つのマインドやスキルをお聞きしました。
――まずは簡単な自己紹介をお願いします。
マネー事業部 部長の大羽隆介です。2012年の新卒入社で、これまでにブロードバンド情報サイト「RBB TODAY」、イベント総合メディア「Expo TODAY(*)」、回線速度計測アプリ「RBB SPEED TEST」、セキュリティ専門メディア「ScanNetSecurity」など、さまざまなメディアの営業を担当してきました。
(*)ExpoTodayは運営終了しています。
―――新卒入社でイードを選んだきっかけはどのようなものだったのでしょうか。
就職活動をしていた頃、大学のキャリアセンターからOBが勤めている企業として説明会の日程を知らせる一斉メールが来たのがきっかけでした。
もともとWeb業界に関心を持っていたので参加してみようと思いましたが、東日本大震災が発生したゴタゴタで都合が付かなくなってしまい……。しかし、後日あらためて説明会を行っていただけたので助かりました。
入社の決め手となったのは、Webメディアを複数運営していることと、自由そうな社風に惹かれたからです。
――入社して「RBB TODAY」の担当になったのは、どのような経緯だったのでしょう。
入社時の面談でどのような分野に興味があるか聞かれたので「クルマやITに興味があります」と答えた覚えがあります。それでIT系のメディアを中心に担当することになったのかなと。
――なるほど。プロデューサー営業としてのキャリアのスタートは、やはり先輩の営業周りに同行することからでしたか?
そうですね。それが業務の第一歩でした。
何かの機会に声をかけてもらえるようにとクライアントのオフィスに足しげく通ったり、なんとか貢献できないかと無茶をしたり営業先の無茶ぶりも聞いたり……とにかくがむしゃらでしたね。残業も当然のようにしてしまっていて、今振り返ると「あれはちょっとがんばりすぎだったな」と思っています。
そうやって「RBB TODAY」のプロデューサー営業を4年ほど担当した頃、同期と交代する形で博報堂DYメディアパートナーズへ出向となりました。
――それはどのような経緯だったのでしょう?
当時はちょうどイードが上場しようというタイミング時で(※2015年3月24日に東京証券取引所マザーズ市場へ上場)、さらに博報堂DYメディアパートナーズさんが株主になってくれることになりまして。それなら一緒に何かできないだろうか、という試みの一環で決定したことでした。
――博報堂DYメディアパートナーズの雰囲気はいかがでしたか?
社員の1人1人が本当にしっかりしていて、さらに30歳~40歳の層がとても厚いと感じました。そのおかげで人とのつながりに恵まれましたね。
――出向して、先方で具体的にどのような取り組みをされたのでしょうか。
詳しくはお伝え出来ないかも知れませんが、イードのメディアやリサーチ、EC事業での連携など行い、出向は2年で区切りがつきました。そうしてイードに戻ってきたら、若い社員が一気に増えていて驚きました(笑)。組織が大きく変わったなと。
戻ってからは再び「RBB TODAY」の営業を担当し、その後はメディアの広告枠を運用するチームに移りました。
――そのチームでは具体的にどのような業務をされるのでしょう。
イードは多数のWebメディアを運営しており、多くのメディアが広告枠を設置し収益を得ています。メディアの価値を毀損しないように配慮した上で広告収益を伸ばしていくことが業務です。少しでも広告の価値を高める構成はどのようなものか、各メディアでの広告サイズはどの程度がいいか、入札できる金額はどのようにコントロールすればいいか……PCで数字と向き合い続ける日々が始まりました。
――それまでの営業とは大きく異なる業務になったのですね。苦労はありませんでしたか?
営業時代もタイアップの効果や純広告(広告主が特定の枠を購入して掲載する広告)のデータをよく見ていましたので、むしろそれまでの経験をしっかり生かせたと思います。大きな違いは、外回りすることがほとんどなくなったということくらいですね。
――なるほど! そこから、2022年現在は「マネーの達人」を運営するマネー事業部の部長を務められています。お金の動きに興味があったからでしょうか?
お金マネーそのものに強い関心があるわけではなかったのですが、前任の責任者北山さんが私を推薦してくれたのが異動のきっかけでした。ただ、自分としてもメディアに携わることには強い関心があったので渡りに船でした。
当時のマネー事業部はアドネットワーク周りに課題が残っていてうまく構築できていなかったので、ここでもそれまでの経験を生かせましたね。培ってきた知見を生かし、売上を大きく伸張させることができました。
――マネー事業部は大羽さんが部長に就任されて以来、PVや数字周りが著しい伸びを見せていますね。他にはどのような工夫をされていますか?
すべての記事を一元管理できるシートを作成し、毎日取得したデータをそこに反映することで「どういう記事が読まれているのか」、「サイト訪問者はどこからアクセスしているのか」などを部署の全員がすぐに確認できる体制を整えました。
他には、どの記事がいつ公開されるかという予定がアナログで管理されていましたので、それもカレンダー機能を作って全員で確認できるようにしました。
こうすることで「読者に読んでもらい、支持してもらえる記事」を「過不足なく」公開できるようになりました。
そうした業務改善に加え、媒体方針管理や新規ビジネスの模索なども随時行っています。
――日々さまざまな取り組みをされているのですね。やりがいを感じるのはどんな時ですか?
行ったことに対して何かしらの反応が出た時です。たとえば、「マネーの達人」はマネコという公式Instagram(@maneko_manetatsu)や公式Twitterタツオ(@manetatsu)を運営しているのですが、そのフォロワーが増えたり、読者さんから記事を読んだ感想を頂いたりするとやりがいを特に感じます。
――業務が多岐にわたり、やりがいもあり、充実されておられるのだと感じます。今、ご自身が望むキャリアを歩めていると感じますか?
漠然とではありますが、いつか何らかのサービスを運営したいとずっと思っていましたので、「マネーの達人」の責任者を務めている今はその目標を達成できていると思います。これに満足せず、自身で運営するメディアをもっと増やしていきたいですね。
今は、テキストではなく動画を中心としたメディアの可能性に強い関心を持っています。InstagramやTikTokがそうであるように、これからは情報を動画で分かりやすく伝え、訴求する時代になります。
とはいえ、動画界隈もすでにレッドオーシャンといえるくらいに競争が苛烈なので、ただ漠然とチャレンジするのではなく、何らかのブレイクスルーが必要になるだろうとも考えています。
――まだまだ挑戦の日々が続きますね! その達成にも役立つであろう、これまでのキャリアで得られたマインドを教えてください。
「さまざまな意見に耳を傾けること」、「今やろうとしていることが本当に必要であるかを事前によく考えること」、「新たな仕組みを取り入れる際、現場を疲弊させずに導入できるか検討すること」の3点ですね。
イードは美点と欠点が表裏一体で、よく言えば「フットワークが極めて軽い」、悪く言えば「見切り発車が多い」会社です。
考えを実行に移す際に必要なのは目的と手段と戦略ですが、それぞれが明確でないと失敗してしまうことが多いです。また、実際にそれを使用する人がしっかりと運用出来るかを考えないと定着せずどんなに良いものでも無意味なものになってしまいます。そうならないように、目的や現場での運用方法などを意識して考えるようにしています。
――ではこれまでのキャリアのなかでどのようなスキルが身に付きましたか?
まず入社2、3年目以内で身に付いたつく能力は、「調整力」、「数字への意識」、「業界の理解度」の3点です。
ビジネスは、様々な立場・意見を持った人たちと一つの目標に向かって進めていくものです。プロデューサーとして自分の案件を進行していく中で、社内の編集部、クライアントなど社外の関係者とやり取りをする必要があり、時には意見が一致しない場合もあります。だからこそ、関係各所と話し合いながら最善な落としどころを見つける必要があります。そういったやり取りの中で、自然にそこで調整する力は身につくかと思います。調整力はどのような職種でも必要な力なので、ビジネスパーソンの土台はここで鍛えられました。
また、イードでは入社1年目から担当部署のPL表(損益計算書)やPJ表(案件管理表)を実際に見るので、自分の部署の売上がどうなっているのか、何に対してどんな費用が発生しているのか、といった自然と数字への意識を自然と持てるようになりました。PL表を全社員に公開している会社は結構珍しいと思います(笑)。
自分はこれまで、RBB TODAYやScanNetSecurityといったIT・セキュリティなどのニッチな分野のメディアを担当してきたこともあり、各業界への理解は業務を通じて身についてきました。
入社5年目以降は、自身で運営するメディアを任されることもよくあることなので、これまでに得た調整力や数字への意識を活かして、「ビジネスを自分で動かしていく力」が得られるなと思います。
――そうしたマインドやスキルが身につくまでキャリアを積むためには、どのようなことが大事だと考えていますか?
「大勢の人に助けを求められる」ことですね。イードはとにかく自由な社風であることが大きな魅力で、この点において右に出る会社はそうそうないでしょう。
それゆえ、チームで協力して業務を行うことがあるのと同時に、個々人が黙々と自分の仕事に没頭する一面もあります。
しかし、その状況に慣れきってしまうと人に質問しづらくなってしまう。それは視野を狭めてしまいかねないので、積極的に周りの人に話しかける姿勢を持てるといいですね。もちろん、周囲の意見をそのまま取り入れるのではなく、自分の中でしっかり咀嚼するのも大切です。
――それでは最後に、イードにピッタリだと思う人物像を教えてください。
「自分をしっかりと持っていると同時に、周囲の意見も取り入れられる人」だと思います。イードに限った話ではなく、どこの会社でも同じかもしれませんけどね。
――社員は芯があり、かつ素直な方が多いですよね。ありがとうございました!
今回は入社11年目のマネー事業部長大羽さんに今までのキャリアを振り返っていただきました。
イードで得られるスキルやマインド、働くイメージが少しでも湧いたようであれば嬉しいです!
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