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「ビジネスでない部分からイードメディアを強くする」ー文化づくりで組織へ貢献、ヒューマンアクティベート部の挑戦

 以前、イードの働き方はコロナショックをきっかけにアップデートされていくだろうと書きました。コロナショックは、会社として新しい労働様式へと舵を切るきっかけとなりましたが、実はそれよりも前から、従業員一人一人が100%の力を発揮できる環境を実現するために動いている部署があります。2019年7月にメディア事業本部内に新設されたヒューマンアクティベート部(以下HA部)です。HA部は何を目指し、どのようなアクションを起こしていくのか、そこにはどのような想いがあるのか、部長の山﨑さんへのインタビューを通して解き明かしていきます。

山﨑浩司2009年新卒入社 ヒューマンアクティベート部 部長

ITメディア「RBBTODAY」、自動車メディア「レスポンス」、アニメメディア「アニメ!アニメ!」のプロデューサーを経て、島根県松江市における開発拠点「松江ブランチ」の立ち上げ並びにエンジニア採用業務に携わる。東京帰任後、ゲームメディア「インサイド」の編集長を務め、現在は管理本部人事総務部兼メディア事業本部ヒューマンアクティベート部部長として採用や社内活性化を担当。


–ヒューマンアクティベートという部署名からは、なんとなく社内活性化をミッションとする部署なのかなぁとは想像できるのですが、どのような意図で設立された部署なのでしょうか?

メディア事業本部の採用・育成・適材適所・活性化・文化作り、このあたりを強化しよう、という目的で作られました。ざっくりいうと、ビジネスでない部分からイードメディアを強くするのが僕の役割ですね。

–採用から文化づくりまで、幅広いですね。具体的にはどのような活動をしているのでしょうか?

今期のメインプロジェクトを挙げるとしたら、会社設立20周年を記念した社史制作プロジェクトと、メディア事業本部のフリーアドレス化の二つになると思います。他にも新卒/中途の採用活動を手伝ったり、社外ゲストを招いた勉強会を開いたり、iid Media Naviというメディアのコンテンツを作ったりなどもしています。

–どれも重要だけれど、事業の片手間でやるには中々手が付けられないものばかりですね。メインプロジェクトについてそれぞれ伺います。まず、社史制作の経緯について教えてください。

元々はメディア事業本部長の土本さんの発案で、僕はプロジェクト進行を任された形です。母体となるIRI-CTから20年続いてきたイードという会社が「何を大事にしてきたのか」をテキストとして記録し伝えることは、文化醸成に役立つのではという思いが出発点になっています。20年の変遷、代表と土本さんとの対談、イードに関わった人々からのメッセージなどを詰め込んでいって、気づいたら170頁もの大作になっていました。全部で2000部刷ったのですが、従業員はもちろん、従業員の家族や、社史にコメントを掲載させていただいた方々へも贈呈する予定です。あとは取引先とのリレーション構築や話のネタなど営業ツールとしても活用してもらいたいと思っています。

–私も受け取りましたが、ずっしりと20年の重みを感じました。社史制作の中で印象に残っていることなどはありますか?

「トピックで振り返る20年」という、1年ごとにイードの歴史を振り返るコンテンツがあるのですが、これはかなり大変でした。ただ、おかげでイードに関わる様々な人に話も聞けましたし、代表にも「イードを語り継いでいってほしい」という言葉を貰いました。印象に残っていると言えば、この「トピックで振り返る20年」の中身を代表に確認してもらう機会があったのですが、代表が思い出深いメールや記念品を20年分手元に保存していたのには驚きました。「この年はこれがあった、あの年はあんなことをした」と一つずつ丁寧に振り返っていて、時間は予定を大幅に超えましたが(笑)いい経験でした。ちなみに

僕のお気に入りはバーチャルレポーター「インサイドちゃん」の間違い探しです。インサイドちゃん可愛い

–代表としての懐の深さを感じますね。続いてフリーアドレスについてですが、導入されたのにはどういう背景があったのですか?

実は結構物理的な問題が大きいです。イードはM&Aで事業を拡大してきたのですが、その際には、サービスに携わっている人たちも一緒にイードにジョインしてもらうことが多いです。そうすると、必然的に新しい席を確保しなければなりません。これまではパズルのように席順を組み替えてなんとか対応してきましたが、この度アニメディア等の事業取得に際して大幅に人員が増加することになり、いよいよ固定席だとスペースがないぞと。いいきっかけだからと、前々から出ていたフリーアドレスという案を決行するに至りました。

–確かにかなり現実的ですが、いい機会だったかもしれませんね。評判はいかがですか?

緊急事態宣言が解除されてからも引き続きリモートワークの人が大半なので、本格的に活用されているとはまだ言えませんが、「オフィスが綺麗になった」「IT企業っぽくなった」(笑)という意見は聞きます。

–リモートワークと言えば、以前の記事でも少し触れましたが、メディア事業本部は新型コロナ感染症が流行する前からリモートワークが浸透していたんですよね。

リモートワーク文化が根付いていた背景には、人事評価が関係しています。メディア事業本部では、人事評価項目の一つに「将来の目標に向けて、適切な打ち手を取って結果を出したか」というのがあります。言い換えれば、目標達成までの過程において100%やり切ったかという意味です。評価者側がこう言っている以上は、100%の能力を発揮してもらえる環境を整える必要があるよねと言う考え方が根幹にあり、リモートワークはその一つという位置づけです。

–働き方の選択肢を増やすことで、各々に100%の力を出してもらおうという考え方なんですね。逆に出社する意義はあると思いますか?

業務上かかわりの少ない人とコミュニケーションを取れるという点ではあると思います。イノベーションにはコラボレーション、つまり異なる価値観を取り入れていくことが不可欠だと言うのが持論なのですが、それはお互いがお互いを知ることから始まると思っています。イードは「梁山泊」というだけあって隣の人が全く違うことをやっていたりするので、フリーアドレスで部署の壁が取り払われたことで、部署を超えたコミュニケーションが活性化され、人を巻き込んだイノベーティブな仕事につながるといいなと思っています。

–楽しみですね。HA部として、今後はどのような活動を予定していますか?

文化づくりという観点で言えば、メディア事業本部が掲げる行動指針である「6つのMove」の再定義はやりたいです。「MoveDeeper」というコンセプトや「日本を代表するメディア企業に」というミッションは、メッセージ自体も明確でメンバーにも理解してもらいやすいと思うのですが、行動指針に関しては今一歩浸透しきっていないと感じています。コンセプトやミッションを実現するためにメンバー一人一人がどのような行動を自覚すればいいのかを言語化し、伝えていくのもHA部の役割かなと。

他にもやりたいことは尽きないですが、「どうすればもっとメンバーのレベルアップにつながるだろう」というのも自分の中の大きなテーマの一つで、来期(7月~)はそこにも手を付けたいです。現場とバックオフィスとの橋渡しという自分のポジションだからできることがあると思っていて、例えばイードの社員向けにカスタマイズされた研修を作るとか…組織としてもう一皮むける基盤づくりに取り組んでいきたいです。

–文化づくりや環境整備など一見雑多に思えるHA部の活動の根底には「よりよい組織づくり」という大きなテーマがあるのですね。最後に、HA部が目指すビジョンを教えてください。

HA部は「会社の活性化により人が育ち、文化が作られ、人が来てくれる」という考えのもとに活動をしています。メディア事業本部に、そしてゆくゆくはイード全体にとって大きな価値をもたらしてくれるような人が来てくれる、そんな組織を作るのが目標です。

–ありがとうございました!